小野寺五典防衛相は、北朝鮮が3日に行った核実験について、約120キロトンと推計した爆発規模を、6日午前、実際には160キロトンだったと修正しました。今回の実験は、水爆実験だった疑いがあり、その威力は1945年8月6日に広島に投下された原爆の10倍以上に当たります。この発表の前に、小野寺氏はアメリカのマティス国防長官と電話で相談し、北朝鮮に今後圧力をかけることを改めて確かめました。
去年9月の核実験の規模は11~12キロトンでした。これはたった1年で爆発の規模が10倍超にまで大きくなったことを意味します。小野寺氏は3日の核実験に関して、前回よりかなり大きいと話し、核技術は確かに進んでいると主張しました。ちなみに、当時広島の原爆は15キロトンでした。
小野寺氏によると、包括的核実験禁止条約機構(CTBTO)が日本政府に対して、核実験が行われたすぐ後に初期値で地震の規模をマグニチュード(M)5.8と推定し、その後M6.0と報告しました。結局、防衛省によると、同機構が新たに最終値をM6.1と確定したため、これをもとにして爆発規模を160キロトンと計算したということです。
爆発規模を公表する前、小野寺氏はマティス氏と約20分間電話しました。日本側の説明によると、小野寺氏は「重大かつ差し迫った新たな脅威だ」と伝え、マティス氏の意見も一致しました。日本とアメリカで今後も目に見える形で北朝鮮に圧力をかける方針を確認しました。
マティス氏は核戦力などの拡大を抑える約束を含め、日本をきちんと守るとの考えを改めて示しました。
ミサイル防衛の環境を整えるため日本が導入しようとしている米国製の陸上配備型迎撃システム「イージス・アショア」について、マティス氏は「積極的に協力する」と話しました。
北朝鮮による核実験を受けて、マティス氏はトランプ大統領と軍事的な対応をとるべきか相談しています。それについて、防衛相同士の電話でどう話したかについて、小野寺氏は相談した後、記者団に内容は明らかにせず、とにかく日本とアメリカが一緒に対応することが大事だとだけ話しました。