25日夜、東京・渋谷のスクランブル交差点に、パトカーに追いかけていたワゴン車が赤信号を無視して進入しました。ワゴン車の侵入によるけが人はいませんでしたが、大勢の歩行者が横断歩道を渡っている最中で、交差点は騒がしく、落ち着きのない雰囲気につつまれました。
25日午後10時前、東京のJR渋谷駅前のスクランブル交差点に、赤信号を無視した黒いワゴン車が侵入しました。ワゴン車はスピードを上げて交差点に侵入したあとUターンをして、およそ10秒後にふたたび交差点に戻り、道路を横断する人の間を無理に走り抜けていきました。
ワゴン車が交差点に侵入した当時、歩行者用の信号が青信号に変わり、大勢の歩行者が道路を横断していたところでした。道をわたっていた人たちは車に気づいて避けたため、けがをした人はいませんでしたが、強引な運転は事故をおこしかねず、現場は落ち着きのない雰囲気につつまれました。
警視庁によると、このワゴン車はパトロール中の警察官が発見したもので、警察官が怪しく思って、運転手に職務質問をしようと窓越しに声を掛けたところ、男はそのまま車を発進させたということです。そのためパトカーがサイレンを鳴らし、赤色灯をつけた緊急走行でワゴン車を追いかけていました。
しかし、ワゴン車が信号無視を繰り返し、赤信号で交差点に進入するなどしたため、追跡をつづけると周囲に危険が及ぶと判断して、警察官は追跡を中止したということです。警視庁は道路交通法違反の疑いで、逃げたワゴン車の行方を追っています。