9日、長野中央署や善光寺への取材によると、長野市における善光寺で、国宝の本堂などにたくさんの落書きが見つかり、落書きの数は善光寺の敷地内に100カ所超えたことが分かりました。南へ約1.3キロ離れた商業ビルでも同じような落書きが見つかり、防犯カメラには、落書きされた場所の付近で、不審な動きをする女性の姿が映っていたということです。長野県警長野中央署は、文化財保護法違反などの疑いで調べています。
善光寺事務局などによると、8日午後1時ごろ、本堂にいた職員が、参拝客の女性から、携帯電話で撮影した落書きの画像を見せられて、被害が発覚しました。
善光寺によると、落書きは白いマーカーペンのようなものでバツ(×)印などが、足元や高さ120~130センチなどのとろこに書かれています。それに、重要文化財の三門と経蔵のほか、仁王門や本堂内部の柱など多くの場所からも同じような落書きが見つかりました。
その後の調べで、落書きは、国宝の本堂、国指定重要文化財の三門や経蔵など善光寺の関連施設において、少なくとも合わせて100カ所以上で確認されたということです。
同じような落書きは善光寺のほか、近くの宗教施設や寺周辺の店舗などでも見つかり、署は文化財保護法違反や器物損壊の疑いがあると見て調べています。防犯カメラは善光寺の本堂や三門、経蔵周辺にも設置されており、さらに詳しい分析を行っています。
善光寺の61歳の若麻績信昭寺務総長は取材に対し、このような行為は宗教のところで起きるのは信仰に対する冒瀆だと話し、悲しいと感じたり、怒ったりしていました。今後は、警備員や寺の職員などによる境内の見回りを増やし、警備を強化するとしています。
3連休において最後の9日、善光寺の境内は大勢の参拝客でにぎわっていました。横浜市から訪れた会社経営の66歳の男性は、寺に落書きをすることは許せないふざける行為であり、何か意図があるじゃないかと疑問を持っていました。また、福岡県中間市から来た44歳の女性は、これはまさに罰当たりだと話していました。