スマートフォンを使った配車サービスで中国最大手の「ディーディー」が、2018年4月をめどに、日本市場への進出を計画していることがあきらかになりました。滴滴出行は日本の大手タクシー会社の第一交通産業と協力して、東京都内でスマートフォンのアプリを使ったタクシーの配車サービスが始める予定で、両社は既に話し合いを始めています。
第一交通産業によりますと、同社はスマートフォンによる配車サービスで中国最大手の滴滴出行と話し合いを進め、2018年4月をめどに、滴滴出行が提供する配車アプリをつかって、東京都内で第一交通産業のタクシーを呼ぶサービスを始めることで合意したということです。
この配車サービスは、第一交通産業が東京都内で保有している約500台のタクシーに適応されることになっています。
配車サービスは、スマートフォンのアプリで出発地と目的地を指定すると、サービスに登録した運転手が自家用車で迎えに来る仕組みです。しかしながら日本では自家用車を使った有料送迎が原則禁止されているため、代わりに第一交通産業のタクシーを活用することになりました。 配車アプリは、中国国内で利用されているものが、日本でもそのまま使えるようになるということです。
滴滴出行は、今回の第一交通産業との協力をきっかけとして、配車サービスで日本市場に参入することを目ざしています。その一方で、第一交通産業は訪日中国人観光客をタクシーの利用者として取り込みたいと考えています。両社は今後、関西や福岡、それに沖縄などでも同様のサービスを展開しようとしています。
タクシー業界では3年後の東京オリンピックに向けて、外国人観光客にタクシーを利用してもらうことをめざす動きが広がっていて、今回の提携によって、配車アプリやタクシーの利用が増えるかどうか注目されます。